グラミン日本の2021年度休眠預金活用事業「シングルマザーのデジタル就労支援」は3年の事業期間が終了し、各実行団体および資金分配団体のグラミン日本がそれぞれ事後評価を実施しました。休眠預金活用事業では事業期間中に、「事前評価」「中間評価」「事後評価」と原則3回の評価を実施します。事後評価は、事業の結果を総括するとともに、取り組みを通じて得られた学びを今後に生かせるよう、提言や知見・教訓を整理するために行われます。事後評価委員会の実施 3月3日にオンラインにて事後評価委員会を開催しました。外部評価委員として、実行団体の選考にもご協力いただいた白河 桃子様(相模女子大学大学院 特任教授)、児玉 都様(日本アイ・ビー・エム株式会社 コンサルティング事業部HR&タレントトランスフォーメーション パートナー)にご参加いただきました。また、各実行団体からは、橋本 典子様(Animo Plus株式会社 代表取締役)、⻄⽥ 真⼸様(ハートフルファミリー 共同代表理事)、根岸 彩様(株式会社IKEZOE TRUST(RE/MAX JAPAN))、吉岡 マコ様(NPO法人シングルマザーシスターフッド 代表理事)より事後評価結果をご発表いただきました。「シングルマザーのデジタル就労支援」の成功には、個人に寄り添う伴走支援と、働くためのマインドセットを整えることが重要であることを改めて確認しました。各実行団体の丁寧な伴走と参加者同士の支え合いにより、自己肯定感の向上や経済的見通しへの不安などの改善が見られたことは、本事業の大きな成果と言えます。資金分配団体の事後評価についても、グラミン日本プログラム・オフィサー前川より報告いたしました。事後評価では、(1)課題のニーズの適切性、(2)事業設計の整合性、(3)実施状況の適切性、(4)事業成果の達成度という観点から自己評価を行います。概ね、〈想定する水準であった〉と評価していますが、一方で事業成果という点では、参加して下さったシングルマザーの収入向上に短期間で繋げることの難しさが今後の課題として残りました。外部評価委員からは、シングルマザーのペルソナのタイプとそれぞれにマッチした出口の解像度を上げること、近年の急速なAI技術の普及にともなう「デジタルスキル」の再定義の必要性などについて貴重なご意見をいただきました。当日は、コンソーシアム団体である一般社団法人日本シングルマザー支援協会の江成 道子様やJANPIAプログラム・オフィサー菊地様にもご参加いただきました。多くの皆様よりご助言を賜りましたことを感謝申し上げます。グラミン日本は、2023年度事業、2024年度事業として、引き続きシングルマザーのデジタル就労支援に全国の実行団体とともに、取り組んで参ります。今後とも、皆様のお力添えをどうぞよろしくお願い申し上げます。